あとがき

 Webマガジン「ウエネウサラueneusar~sportologyへの好奇心~」は、創刊号より季刊を目標に編集してまいりましたが月日が過ぎるのは早く、季節は冬を迎えてしまっております。ようやく創刊号に続く2号を発信できることとなりました。今回の編集については竹村匡弥が担当しております。今回のwebマガジンのテーマはphysicalとしました。physical【形】の意味は、物質の、自然の、あるいは身体の、肉体の、また物理学の、自然科学の、となっています。私がphysicalという単語を聞き、思い描くのがphysical educationです。直訳すれば身体教育、これは日本の学校教育の一教科としての「体育」のことです。ここでいうphysicalとは当然、「身体の」ということなのですが、学生だった頃、それが、「肉体の」あるいは「物質的」「物理学的な」という意味をも持っていることに違和感を覚えたものでした。私の中では今でも違和感の残るものとしてあります。
 今回、physicalというテーマを掲げ、執筆者として生物学系、工学系、物理学、陶芸作家の方たちに依頼しました。私とはたいへん仲良く、個人的に付き合いのある方たちばかりです。彼らがphysicalと聞いた時にどのような反応をするのかとても興味があったのです。それぞれの論考に対し、私の分身であるkappacoolazy(河童)が対話をする立場で登場します。素人的な立場で疑問を投げかけ、回答してもらっています。遠慮もなく、突拍子もない質問で遊び、執筆者を困惑させた部分も多々あったのですが、それぞれの立場を踏まえた上でのたいへん興味深い回答を頂きました。それぞれの応答には微妙なズレがあり、そのズレが私の想像を膨らませて刺激となり、とても楽しい一時を過ごしました。また、それぞれの対話を通していくつかの共通点が見えてまいります。「成長」と「老いる」ということと、これからの「介護」の課題、「観察・観測すること・・・」そのものについて、あるいは「モノ、者、物・・・つくり」。もっともっと深い議論が可能かと思われますが、kappacoolazyの今後の課題とし、再度kappacoolazyが登場する時までお待ち頂けたらと思います。

 最後となりましたが、kappacoolazyの登場によって困惑させたにも関わらず、最後まで付き合って頂いた6名の執筆者には深く感謝いたします。ありがとうございました。

 秋号編集長 竹村匡弥

うえねうさら(Ueneusar)

21世紀スポーツ文化研究所Webマガジン

 

 

秋号(第2号)
第1巻第2号(通巻第2号)
2010年12月15日発行

(禁無断転載)

 

編集者 竹村匡弥
発行者 稲垣正浩
発行所 21世紀スポーツ文化研究所(ISC・21)
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