Diary


2008-06-07 初めてのプログ。

_ やさしい管理人さんがブログを書けるようにしてくれました。

これまで掲示板に書いていたもののいくつかについて,「あれはブログですよね」と言われ,なるほどと思っていました。そこを察知してか,心優しい管理人さんが,わたし用のブログを準備してくれました。

そこで,喜び勇んで初ブログに挑戦というわけです。

さて,ブログを書くとなると,なにを,どこまで書いていいものか,と考えてしまう。ついつい饒舌になってしまう悪い癖があるので,よくよく注意しなくては・・・と自分自身に言い聞かせています。でも,あまりに月並みなものは面白くないし,書く方もある程度は冒険もしてみたいし・・・・。ハラハラドキドキしながら,ある安全圏に収める手法をこれから考えながら書いていきたいと思います。

つまりは,ディスクリプションからインスクリプションへの挑戦。

このところ,掲示板にも紹介させてもらった今福さんの『ミニマ・グラシア』のなかの論考を一つずつ読むことを日課としている。以前から感じていたことではあるのですが,今福さんの文章は,やはり,インスクリプションなのですね。それは詩人のハートから繰り出されることば,と言えばいいのでしょうか。外からの観察にもとづく単なる説明・記述ではなく,そこからさらに,みずからのこころの内面の奥深くにまで降りていって,そこでのギリギリの思考を選び抜かれた詩人のことばに付託する,そういう営みなのですよね。これぞインスクリプションだ,と感心してしまいます。

その片鱗をかいま見ることのできる文章を,ちょっとだけ引用しておきましょう。

_ 私は,自分にとっておそらくもっとも倫理的な態度のもとに書き継がれたテクストを収めた本書で,自らの意思や欲望の饒舌な氾濫が沈黙とぶつかり合う真空のような領域にまで降りていった。私は重力が真空と触れ合うこの認識の狭い境域で,歴史を反歴史の水際から語ろうとしたのである。

_ この迫力ある文章を,みなさんはどのように読まれるのでしょうか。感想など聞かせてください。

初めてのブログはこれでおしまい。

また,明日。

本日のツッコミ(全99件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Qfrxhyxi [I can't get a dialling tone <a href=" http://iteyyded.cent..]

_ Ienofpnd [This is your employment contract <a href=" http://igiriege..]

_ Kqgupduk [Could I order a new chequebook, please? <a href=" http://a..]

_ Qhhibdko [Wonderfull great site <a href=" http://murycapoc.centerblo..]

_ Hizqjhea [I'm self-employed <a href=" http://yuvutu.posterous.com ">..]


2008-06-08 『イーリアス』が読みたい。

_ 昨日に引きつづき,今日も今福さんの『ミニマ・グラシア』を読む。今日はそのなかの中核をなすと思われる論考「戦争とイーリアス」ソローからヴェイユへ。まずは,今福さんのいつもながらのフットワークの軽さ,そして,尽きることのない想像力の飛翔,それを裏づける読書量の豊富さ,そこに補助線のようにつきささる思想・哲学,その上でこれまでだれも分け入ったことのない今福さんならでものまったく新しい境域への侵入・・・・。まったく驚くほかはない。

しかし,こういうとてつもない今福さんの論考を読みながら,わたしの考えていることはいつも「スポーツ文化」のまったく新しい解読の仕方を構築するためのヒント。そう,ヴィジョナリー・スポーツへの接近。

まず,驚いたのは,ソローの『森の生活』(この本のなかでは原題の『ウォールデン』)を読むスタンス。こういうアングルから入るのか,とまずは驚く。なぜなら,「9・11」をめぐる思考が,いつのまにかソローを想起させ,その生き方を分析するなかに,アメリカという国家がむかしから取りつづけてきた「正義」と「一国主義」のルーツを解き明かす鍵を提示しているからだ。しかも,アメリカの「正義」の欺瞞性を,古代ギリシアの英雄叙事詩『イーリアス』にまで遡って,みごとに暴露させてしまう。

『イーリアス』は,わたしの好きな叙事詩の一つで,これまでも折にふれ読み返してきたテクストである。なによりも,まずは,スポーツ史を読み解くための宝庫であるから,当然といえば当然のことだが・・・・。しかし,問題意識のもち方によっては,こんな読み方が可能なのだ,ということを教えてくれる。これは,なにがなんでも,もう一度,読み直す必要がある。ただ,読み直すのでは芸がなさすぎるので,もう一本,ニーチェの「力への意志」を補助線にしながら,スポーツ文化のもつ原初の「生」との接点を探ることにしよう。あるいはまた,「ディオニュソス的なるもの」と「アポロン的なるもの」という視座に立ちながら。さらには,今福さんの指摘する「ミニマ・グラシア」(最小の恩寵)という視点から,『イーリアス』のなかの「スポーツ文化」をどこまで読み解くことが可能か・・・,などとアンテナを張りめぐらしながら・・・。

この話は,どうやらエンドレスだ。際限なくつづきそうだ。

この辺で終わらないと日付が変わってしまう。

このつづきは,いつか,別の機会に。

今夜はこれで,お休みなさい。

本日のツッコミ(全95件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Jtgqnjafna [heima jim http://bukoyap.site88.net haircut farmacia onlin..]

_ Kzgasshgfh [http://www.phentermine-wheretobuy.com#98372 phentermine ch..]

_ Gwstysmdpp [onenote cmg http://pahexama.site88.net sherrill levitra ge..]

_ Yvemyjxkcf [ncm coatimundi http://hiqiqav.comule.com daughter farmacia..]

_ Bzaijtsoijsoijd [http://www.wheretobuyambien.com#90039 ambien where to buy ..]


2008-06-09 木田元さんはわかりやすい。

_ このところ3冊の本を同時に読みつないでいる。一冊は,昨日も書いた今福さんの『ミニマ・グラシア』(岩波書店)。もう一冊は,木田元さんの『反哲学入門』(新潮社)。最後の一冊は,ノルベルト・エリアスの『ドイツ人論』(法政大学出版局)。順序からいうと,『反哲学入門』を半分ほど読んだところに今福さんの『ミニマ・グラシア』がとどき,ついつい引き込まれて読みはじめ,こんどの日曜日には「ISC・21」の月例研究会でエリアスの『ドイツ人論』について議論することになっているので,これも読まなければ・・・・ということで,この3冊が同時進行することとなった次第。まあ,こんな読み方はいつもやっていることなので,別にどうということはないのだが,今回は,この3冊がまったく趣向も違う味わいになっていて,珍しくわたしの頭が興奮している。そして,この3冊を読みくらべながら,驚くべき新発見がたくさんあって,その意味ではとても満足している。

こんなことを言うと叱られそうだが,木田元さんの『反哲学入門』はまことにわかりやすい。こういう哲学の本をもっと早くに読んでいたら,わたしの人生も変わっていただろうに・・・と本気で思う。「反哲学」ということばを一番最初に用いだしたのは,木田元さんによれば,メルロ・ポンティだという。日本では木田さんがすでにかなり前から用いはじめており,そのような書名の著書もある。「反哲学」の意味は,ニーチェ以前と以後の哲学とを明瞭に区別するための造語。ニーチェ以後の哲学は,それ以前の哲学が「形而上学」そのものであるのに対し,それとはまったく異なるアンチ形而上学の姿勢に貫かれており,それはまさに「反哲学」という名に値する,というのである。では,ニーチェ以前の哲学の起源はどこにあるかというと,プラトンだという。しかも,プラトン以前と以後とでは,これまたまったく異なる哲学なのだ,と。つまり,プラトン以前の哲学の主要なるテーマは「自然」にあり,この自然をどのように理解するか,というところに議論は終始していた。しかし,プラトンはそこに「イデア」の概念を持ち込み,超自然的な神にも等しい「イデア」によって自然はつくられたのであり,自然の一部である人間もまたイデアによってコントロールされているのだ,と。だから,プラトンにとっての問題は,そのような自然が「存在」するとはどういうことなのか,つまり,存在者が存在するとはどういうことなのか,ということになる。このようにして,プラトンによって初めて超越論的哲学が誕生する。これが,すなわち,「形而上学」(メタ・フィジーク=超・自然の学)と呼ばれるもののはじまりだ,という。だから,西洋の哲学というのは,なにを隠そう「形而上学」のことであって,それはプラトン以後の哲学を意味し,カント,ヘーゲルにいたってその完成をみる,というのである。そこに,「それは違う」という異議申し立てをしたのがニーチェである。かれの哲学の主要なテーマは,プラトン以前の「自然」(生の自然)に設定される。この「自然」と人間との関係性を解き明かすこと,あるいは,いかにして人間は人間となるのか,というところにニーチェの関心が向かう。したがって,哲学のめざすべき道は,自然の「存在」(Sein)論ではなく,自然の「生成」(Werden)論にあるべきだ,という。ニーチェの処女作『悲劇の誕生』は,その意味で,その端緒を切り開くさきがけ的な作品なのだ,と。つまり,ニーチェは,西洋の伝統的な哲学,すなわち形而上学のど真ん中に風穴をあけ,意味のない哲学の議論を一挙にひっくり返すことを意図したが,志半ばにして発狂してしまう。ハイデガーは,このニーチェの考え方に強い影響をうけ,『存在と時間』を書く。この書の出現は,当時の哲学界を震撼させる事件となり,以後の哲学のあり方に大きな影響を及ぼすこととなる。そして,ハイデガーはみずからを哲学者とはいわず,「存在の回想者」であると位置づける。そして,ハイデガー以後の哲学者の多くはこのハイデガーの洗礼をうけ,それぞれがハイデガーを継承し,あるいは,批判的にハイデガーを超克していこうとする。その最たるものの一人がジョルジュ・バタイユであろう。バタイユは「わたしはニーチェを生きる」とまで言い切って,のちのフランス現代思想に大きな影響を及ぼすこととなる。フランス現代思想の系譜につらなる人びとは,みんな,ハイデガーを通過することによって,そして,ジョルジュ・バタイユに触発されながら,みずからの立場を築いてきた人たちである。ジャック・デリダの「脱構築」という概念もまた,ニーチェ以後の広義の「反哲学」の系譜に連なるものと言ってよいだろう,と木田さんは説く。

ああ,またまた,長くなってしまった。このあとに,今福さんの「眼と眼のはざまに砂漠が」アブ・グレイブを目撃しないこと,というとんでもない論考を読んでわたしの頭が「ウニ」化してしまったことを書き,それに引き換え,エリアスのなんともはや弛緩した(書かれた時代が違うというだけではなくて)論考であることか,と書きつなぐ予定だったが,これを書いていると日付が変わってしまいそうなので,この辺で「暴力」的に打ち止めとする。

本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Enwqmupf [I've been made redundant <a href=" http://iroguhuhyky.cent..]

_ Rmcowtep [What sort of music do you like? <a href=" http://xvideosan..]

_ Ademihjm [I do some voluntary work <a href=" http://dejugeriho.cente..]

_ Keuoitzt [An accountancy practice <a href=" http://ohyluopuf.centerb..]

_ Xmxxexen [It's a bad line <a href=" http://sajoqioc.centerblog.net "..]


2008-06-10 「だれでもよかった」殺人事件。

_ 昨日のブログは「普通の人にはわかりにくいのでは」と個人的な意見を寄せてくれた人がいたので,今日はそのつづきを兼ねて,「わかりやすく」書こうと思っていたが,やはり,それどころではなくなってしまった。そう,秋葉原のど真ん中で白昼,「だれでもよかった」殺人事件が起きてしまったからだ。この事件そのものについては,別に論じてみたい気がするが,問題は,この事件に対する「メディア」の取り扱い方にある。

新聞もテレビもラジオもみんな,「またまた,とんでもない事件が起きてしまった」「なぜ,こんな事件が連発するのか,その原因を追求することが大事だ」といった調子である。一見,きわめて理性的で,もっともらしい言い分に聞こえる。しかし,そうだろうか。よくよく考えてみると,そこには,自分たちは正常であるが,ある異常な連中が考えられない事件を引き起こす,という図式が浮かび上がってくる。

この図式は「9・11」以後,とみに顕著になってきた「正義」と「テロ」の二項対立のそれとそっくりである。「正義」を主張すればするほど「テロ」が増大する,ということが「正義」の側に立つ人たちはまったくわかっていない。それと同じように,「正常」だと思っている人たちが「異常」を言挙げすればするほど,「異常」は増殖する,ということがわかっていない。「メディア」がそのお先棒をかついでいるということも。

第一,「正常」と「異常」の境界線は存在しない。もっと言ってしまえば,立場が変われば,いとも簡単に「正常」と「異常」はひっくり返る。それは,「正義」と「テロ」の関係も同じだ。立場が変われば,いとも簡単に「正義」と「テロ」の関係は逆転する。テロリストの側からすれば,「正義」を名乗る人たちこそ巨大な「テロリスト」集団なのだ。これはどこまでいってもイタチゴッコだ。

大事なことは,「正義」の側に与する人たちが,自分たちもまた立派な「テロリスト」なのだ,という自覚をもつことだ。こうなっては困るので,「正義」を名乗るリーダーは「テロとの戦い」と宣言し,みずからの立場を「正義」のための「戦争」と位置づける。しかし,そこには戦闘を挑むべき「敵」が見えない。もし,これでも「戦争」だというのなら,「テロ」行為も立派な「戦争」となる。だとすれば,どちらも「正義」の「戦争」ということになる。「正義」も「テロ」も同じになってしまう。このことを,しっかりと自覚しないことには問題の解決は見出せない。片方だけが「正しく」て,他方が「間違い」である,という理屈はどこにも存在しない。「戦争」は勝った方が「正義」なのだ。負ければ「賊軍」なのだ。

ちょっとばかり脱線してしまったが,「正常」と「異常」も同じだ。わたしたちは,一人ひとりのこころのなかに,いつも「正常」と「異常」を同居させていて,冷静なときには「正常」といわれる振る舞いができる。しかし,一端,情況が変化して,命に危険を感じたときには,もはや「正常」からは大きく逸脱して「異常」な行動をとることはよく知られているとおりだ。だから,現代のような「宙づり」状態の,きわめて不安定な社会に生きているわたしたちは,いつ,だれが,「正常」から「異常」に逸脱していくか,保証のかぎりではない。

たとえば,今朝の朝日新聞の社説には「無差別殺傷 凶行のなぜを知らねば」という見出しで,「一見平穏なこの社会のどこかに若者を暴走させるものがあるとすれば,それを探って,何とかしなければならない」と論じている。ここから浮かび上がってくることは,この社説を書いた論説委員にとっては,この事件はまったくの「他人事」でしかない,ということだ。全体を流れている論調そのものが空々しい。われわれ「正常」な人間には理解不能である,と言わぬばかりである。そうではなくて,朝日新聞ですら,しばしば「暴走」するではないか。社説氏もまた,いつ「暴走」するかわかったものではない。現に,この社説も「暴走」の一端を担っているではないか。そういう自覚がまったく欠如している。そして,自分たちは「正常」であるという前提で,そうでない者たちを「異常」と決めつけ,自分を納得させるためだけの論陣を張る。これを「暴走」と言わずして,なんというか。まるで,かつての,キリスト教の「正統」と「異端」論争をみる思いだ。

ああ,またまた長くなっている。そして,いつのまにか,ひとりで激してしまった。ちょっとばかりいい過ぎたかも知れない。でも,ほんとうのことを言ってしまうとこういう具合になってしまう。お許しのほどを。

本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Ltawabys [Sorry, I ran out of credit <a href=" http://gonzomovies.po..]

_ Isfayprm [I can't get a dialling tone <a href=" http://lydepugati.ce..]

_ Bhtnjhzz [I have my own business <a href=" http://gohypipau.centerbl..]

_ Unlpauqm [Good crew it's cool :) <a href=" http://adanukai.centerblo..]

_ Qprihbvr [Have you got any experience? <a href=" http://sunporno.pos..]


2008-06-11 「階層秩序的二項対立」からの離脱を

_ 昨日のブログに,はじめて本格的な「ツッコミ」が入り,少しだけ安心。その前のブログの方が,じつは力作だったつもりですが・・・(笑い)。やはり,「ツッコミ」が入ると,応答があった,という喜びがかえってきます。これがないと,たぶん,やってはいかれないのでしょうね。人間は,やはり,ひとりだけでは生きていかれない生き物ですから。褒められれば嬉しいし,貶されれば悲しいし,それでも,なんにもなく「無視」されるよりはずっといい。喜怒哀楽の感情をありのまま全面展開できるような生き方ができたら最高でしょうね。秋葉原で「暴走」した彼に,ほんの少しだけでもいい,喜怒哀楽を表出できる「場」があったら・・・と思わずにはいられません。だから,あの事件は,わたしにとってはとても他人事ではありません。かく申すわたしも,いつ,いかなるときに,あのように「暴走」するかはわからない,と共感できるからです。

_ さて,昨日のブログを読み返してみたら,最後のところに,以下の一文を入れたくなりました。編集して,入れようかと思いましたが,正直に,今日の追加として書いておきたいと思います。

_ わたしが最終的に言いたかったことは,だれのこころの中にも「正常」と「異常」は同居している,ということ。そして,冷静で理性が働いているときにはだれだって「正常」でいられること,いったん危機的情況のなかに放り込まれたら,だれだって「異常」が前面に立ち現れること。「正義」と「テロ」,「正統」と「異端」,みんな同じ。このことをメディアにいる人たちはもっとしっかりと認識してほしい。ただ,それだけ。

ついでに,理屈を一つ。

このように,なにごとも「正常」と「異常」の二つに分けて,それとなく納得する考え方は,じつは,ヨーロッパ近代という時代をとおして次第に形成されたものであることを,ジャック・デリダは深い哲学的考察をとおして明らかにしています。そして,そのような二項対立的な思考が,ますます過剰になってきて,ついには「階層秩序的二項対立」を生み出すことになった,と嘆いています。その帰結の一つが,いま,日本の社会を席巻している「勝ち組」と「負け組」という,とんでもない言説です。なにをもって「勝ち組」といい,なにをもって「負け組」というか,こういうことばを平然と用いて違和感を感じないでいられる人にお伺いしたい。

あの事件をとおして,わたしたちが考えなくてはいけないことは,「わたしたちとは関係のない異常な人たちのやること」という排他的な考え方が,圧倒的多数を占めている,というこの事実です。

こういう考え方が,ヨーロッパ近代をとおして正当化され,それが日本近代に移入され,いつのまにか日本の社会を席巻しはじめてしまった,というわけです。しかも,こういう考え方を広め,定着させていく上で,近代スポーツのはたした役割は絶大なものがあった,とわたしは考えています。このことについては,これから少しずつ,このブログをとおして語っていけたらいいなぁ,と思っています。

さて,あなたはどのようにお考えでしょうか。ぜひとも,忌憚のないご意見をお聞かせください。

本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Qyzgwhhy [Not in at the moment <a href=" http://ujarohosep.centerblo..]

_ Qqrzuqhk [Insufficient funds <a href=" http://yjomejyy.centerblog.ne..]

_ Eislgwjs [this post is fantastic <a href=" http://omoakepu.centerblo..]

_ Xemoehwt [I'm sorry, I didn't catch your name <a href=" http://pakyr..]

_ Ohoajtaz [A Second Class stamp <a href=" http://tofetinys.centerblog..]


2008-06-12 ノルベルト・エリアスをどう読むか。

_ こんどの15日に,ノルベルト・エリアスの『ドイツ人論』のなかで展開されている「暴力論」について議論する必要性があって,いま,こつこつと読みつづけている。しかし,どうも肌が合わないというか,「暴力」の概念の違いというか,読んでいてしっくりこない。どこか調子が軽いのである。もっと掘り下げた論考を展開してほしいのだが,どうも表層を流れていく。この調子は『文明化の過程』でも同じ印象だった。

エリアスは若いころ,フッサールについて「現象学」を学んだという経歴がある。だとすれば,ハイデガーの弟弟子,ということになろう。しかし,エリアスがフッサールに師事したときには,すでに,フッサールとハイデガーは決別したあとのことだったようだ。だとすれば,エリアスがハイデガーに対してどのような姿勢を貫いたかは,出発点からして複雑なものがあっただろう。しかも,ハイデガーはのちにヒトラーを支持して,ナチスに入党までしているという事実からすれば,エリアスが徹底してハイデガーを排除したであろうことは想像に難くない。なぜなら,エリアス自身はユダヤ人として弾圧・迫害を受け,早々にドイツから脱出してイギリスに逃れて行った,という事実があるからだ。それにしても,エリアスの文章には,フッサールの「現象学」の影響と思われるようなものは読み取れないし,ましてや,兄弟子にあたるハイデガーの「反哲学」(木田元)の姿勢も見受けられない,ということがどこまでも気がかりだ。

ユダヤ人であるという,ただ,それだけの理由でドイツに住むことが不可能となり,イギリスに難を逃れたエリアスが,なぜ『ドイツ人論』を語ろうとしたのか,そこに,いかなる暴力を読み取ろうとしたのか,その真意を探りあぐねている,というのが現段階でのわたしの正直な告白である。しかも,「ドイツ人」を語るための比較の対象に「イギリス人」をおき,その彼我の違いをとおして「ドイツ人」とはなにか,というみずからの問いの解答を導き出そうとしている。自分に納得がいけばいい(基本的にはみんなそうなのだが),という姿勢を徹底しているようにも見受けられる。だから,読み手のわたしの納得とはまったく違うレベルのところで話が展開していく。

他にも,違和感を感じてしまうポイントはいくつかある。もう少し,しっかりと読み込んで15日の議論に備えたいと思う。やや,時間切れの感なきにしもあらずではあるが・・・・・。

本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Xbzhhgxk [A pension scheme <a href=" http://qosuqadimel.centerblog.n..]

_ Eluqrksh [We've got a joint account <a href=" http://ifohiugefo.cent..]

_ Eitohhms [Sorry, you must have the wrong number <a href=" http://ace..]

_ Nbctqwtl [I don't like pubs <a href=" http://ajekedoky.centerblog.ne..]

_ Kbguqzjy [I've got a full-time job <a href=" http://numokopoky.cente..]


2008-06-13 レーザー・レーサーはドーピングと同じ?

_ 今日の朝日の夕刊に「あの速い水着,デザインはコムデギャルソン」という見出しで,レーザー・レーサー(英国スピード社の競泳用水着)が取り上げられていた。先日,北島君がこの水着を着用して,久しぶりに200m平泳ぎの世界新記録をだし,大きな話題になったので,いまでは知らぬ人とてないだろう。とにかく日本新記録も連発したし,自己新記録続発とあっては,これはただごとではない。それでも,北島君は,「泳ぐのはぼくだ」と書いたTシャツを着て,複雑な胸のうちをアピールしていた。

この水着,あちこちで報道された情報によれば,着るのに30分かかったとか,いやいやもっと大変だったとか,身につけるだけで大変らしい。しかも,締めつけがきついから長い時間,着たままではいられない,とも聞く。だから,レース直前に着用して,終わったらできるだけ早く脱ぐのだそうな。つまり,それほどにからだに無理をかけているということ。原理としては,水着でからだを締め上げ,通常よりも細いからだに変身させ,泳ぐときの水の抵抗を少なくする,というのだ。つまり,太い丸太よりも細い丸太の方が前に進むのにエネルギー消費が少なくてすむ,というわけだ。

とても合理的で,納得のいく話ではある。しかし,わたしの脳裏には釈然としないものがよぎる。なぜなら,スポーツ競技は,もって生まれたからだを鍛練して,その生身のからだの力で勝敗を決する,そういうものであるはずだ。だから,薬物の力を借りて,生身のからだ以上の力を発揮させるのは認めるべきではない,として「ドーピング」が禁止されている。だとしたら,この水着も,薬物ではないが,生身のからだを「皮膚よりも水の抵抗の少ない最新素材や無縫製設計」によって包み込む。つまり,生身のからだではない,もう一つの身体に変身させるグッズ,というわけ。しかも,その機能は,薬物がからだの内側から効果を発揮させるのに対して,この水着はからだの外側から効果を発揮させる,という違いだけだ。だとしたら,ドーピングとどこがどう違うというのか。反論があるとすれば,ドーピングはからだに悪い,過剰に使用すると死にいたる,というだろう。ならば,答えておこう。この水着も「からだに悪い」,長時間使用したり,過剰に締めつけられる水着を着用すると「死にいたる」可能性もなきにしもあらず・・・・とわたしは直観する。そして,この種の水着を着用して,早晩,死者がでなければいいが・・・・と杞憂する。

こうしてまた一つ,スポーツマンのからだが,科学の力によって絡め捕られ,「モノ」的に管理されることになった,と思うとわたしは悲しい。もはや,競技スポーツは科学的合理性の方向に著しく傾斜していき,「泳ぐのはぼくだ」という世界から遠のいていってしまう。素朴な体力・気力の勝負の時代が,つい,この間まであったのに,あっという間に,科学に絡め捕られ,メディアに操られ,経済原則で拘束される時代になってしまった。スポーツマンにとっても「わたしってだれ?」という「わたくし探し」の時代に入ってきたようだ。かつて,わたしは「わたしの身体がわたしの身体であってわたしの身体ではない」,そういう時代にスポーツは突入している,と書いて世の顰蹙をかったことがある。しかし,もはや,笑う人はひとりもいなくなった。なぜなら,ごく普通の生活をしている人も,まったく同じ情況のなかに身をおくことになったからだ。いやいや,それどころか,スポーツマン以上に「ドーピング」は日常的に行われ,レーザー・レーサーに劣らぬ衣服を身にまといはじめているのだから。

本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Fvduqnpt [How many more years do you have to go? <a href=" http://bl..]

_ Swohuljk [Very interesting tale <a href=" http://blog.sina.com.cn/s/..]

_ Eqhyxxcu [A few months <a href=" http://jipauduk.centerblog.net ">Pr..]

_ Mdkqdizy [What's the last date I can post this to to arrive in time..]

_ Fncymenb [I can't hear you very well <a href=" http://blog.sina.com...]


2008-06-14 地震速報

_ 今朝,ラジオの音楽を聞きながら朝食をとっていたら,突然,「臨時ニュースを申し上げます」というアナウンスが割って入ってきた。すわ,なにごとか・・・と一瞬,からだに緊張がはしる。全身を耳にして聞いていたら「東北地方に大きな地震が発生します」という。えっ,地震予報? そんなことが言えるの? なにかの間違いじゃないの? ひょっとしたらNHKが放送ジャックされたのでは・・・と思いながら聞いていたら「宮城県,福島県,山形県,青森県・・・・,津波の心配はありません」と言っている。こんな地震予報を聞くのははじめてだったので,いささか,狐につままれたような,身の置きどころのない不思議な気分だった。それだけのアナウンスのあと,また,もとの音楽に戻った。それでも,まだ,半信半疑のまま,音楽を聞きながら,いまのアナウンスはいったいなんだったのだろうか,とぼんやり考えていた。そうしたら,ゆーら,ゆーらと揺れはじめたではないか。おやおや,地震だ,と思っていたら,ふたたびラジオが「臨時ニュースを申し上げます」ときた。「午前8時43分,東北地方に震度6強の地震が発生しました」と言っている。時計をみたら,午前8時46分を指している。「震源地は・・・・」とアナウンスしているのに,東京のわが家は,いま,現在,揺れている。えっ,3分も過ぎているのに,いま,東京は揺れている真っ最中だ。これが,いま,ラジオでアナウンスしている地震のことなのか?・・・とこれまた不思議な感覚。でも,そのつぎの瞬間には,えっ,これが東北地方を襲った地震だとしたら,これは偉いこっちゃ,東京でこれだけ揺れているのだから,震源地の近くはどれほど揺れたことか・・・・と急に不安になってくる。中国の四川どころではないぞ,もっと大きな地震だったとしたら・・・これはとんでもないことになる・・・と想像はいやましに増してくる。ひととおり,臨時ニュースが流れたあと,ふたたび,音楽が流れている。これもまた妙なもので,その落差の大きさの間で,こころが宙づりになっている。とにかく落ち着かない。いったい全体,どれほどの大きな地震だったのだろうか・・・と。その内実を知りたい・・・と思ったが,なにもアナウンスがない。

かなり時間が経過してから,「臨時ニュースを申し上げます」というアナウンスが,こんどは数分おきに流れはじめる。しかも,その間隔はどんどん短くなっていくように感ずる。音楽が流れたと思うとすぐにまた「臨時ニュース・・・」とくる。これは,よほど大きな地震に違いない・・・・と想像力をたくましくする以外にない。すると,こんどは「いま写っている映像は・・・」と言っている。えっ,こっちはいまラジオを聞いているのだが・・・と思いながら,あっそうか,テレビも臨時ニュースを流していて,それと同じ音声だけをラジオに流しているのだ・・・とやっと納得。わが家のテレビは数カ月前に「ボッ」という大きな音とともになにも反応しなくなってしまった。新しく買わなくては・・・と思っているうちに,すでに数カ月が経過している。映像が見えない分,想像力はますます肥大して,これはよほど大きな被害が発生しているに違いない,と想像をたくましくする。

_ こんな地震速報にはじめて接した。実態がわからないまま,単純な「地震が発生しました」だけが繰り返される。これはまことに不安なものである。もし,これが「戦争がはじまりました」とか,「ミサイルが撃ち込まれました」とか,の情報だったら,どうなることか・・・と想像しただけで空恐ろしくなる。ラジオの速報は大事だし,必要だと思う。しかし,情報の流し方については,もう一工夫あってもいいのではないか,としみじみ思う。でも,情報を流す方も,その情報を受け止める方も,これといった決め手はないようだ。では,どうすればいいのか。これからは臨時ニュースを聞く「力」が必要だ・・・,そのための「力」を日頃から養っておくことが必要だ,としみじみ思った。さて,どうすればいいのだろうか。その方法がわからない。だれか教えてください。

本日のツッコミ(全95件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Czahgstjhgsjhg [http://www.buyxanaxdiscount.com#49732 online pharmacy no p..]

_ Ogayusysuuas [http://www.buydiazepamhere.com#14128 buy cheap valium 10mg..]

_ Ogayhsfysuus [http://www.bestcheapphentermine.com#62601 order phentermin..]

_ yfqaai [9MaKmu <a href="http://rgvovtcryevc.com/">rgvovtcryevc</a..]

_ Ogattsyusuus [http://www.bestcheapphentermine.com#29675 buy phentermine ..]


2008-06-15 講演「麻薬とドーピング」を聞く。

_ 「21世紀スポーツ文化研究会」の6月月例会が東海大で行われ,楽しい時間を過ごして,さきほど帰宅したところ。

二人の個人発表はともかくとして,岸徹先生の講演「麻薬とドーピング」が,とても印象に残りました。その印象の一部を書いておきたいと思います。

まず,第一に,「麻薬」ということばの定義から入り,なるほどこういうことだったのか,と眼からうろこでした。考えてみれば,「麻薬」などということばは日常的に耳になじんだことばなので,国語辞典すら引くこともなく,かってに「こころもからだもぼろぼろにしてしまう悪い薬」「魔薬」くらいに思っていました。

ところが,岸先生のお話を伺っていると,「麻薬」ということばを定義するのはじつはとてもむつかしいのだ,ということがわかってきた。なにをもって「麻薬」というのか,その境界線を引くのはとてもむつかしいのだ,と。そこで,現段階では,法律的に取り締まった方がいいと社会的に認知された「麻薬」系の薬物のことを「麻薬」と呼ぶことにしている,というのだ。では,法律の取り締まりの対象になっていない「麻薬」系の薬物は麻薬とは呼ばないのか,と聞けば「そうだ」という。

ということは,近代の法治国家となる前までは,「麻薬」として取り締まるということは行われていなかったということだ。なぜなら,この種の薬草は自分たちで勝手に扱ってはだめだよ,と社会的な自主規制がきちんと機能していたからだ,という。前近代の,封建社会というのは,そういう村落共同体がよくも悪くもしっかりと機能していた時代だったのだ,ということを再認識すべきであろう。ところが,村落共同体としての機能が低下し,個人主義的な考え方が徐々に広まり,「麻薬」に関する自主規制が機能しなくなってくる近代国民国家にあっては,国民が勝手に「麻薬」系の薬物に手をだし,わがものとして使用しはじめる。その結果,そうした薬物を乱用し,こころやからだを病んだ人間が登場するようになり,社会に悪影響を及ぼしはじめるとなると,こんどはこれを法律で取り締まるということがはじまる。

その結果,法律で取り締まりの対象となった薬物だけが「麻薬」として指定され,それ以外のものは同じような薬物としての効能をもったものであったとしても,それは「麻薬」とは言わない。しかし,なにかの折に,取り締まりの必要ありと判断されると,新たに「麻薬」として登録されることになる。こういう背景が「麻薬」にはある,ということを教えてもらった。だから,なにをもって「麻薬」と呼ぶかは,とてもむつかしいことなのだ,と。

こんなお話を聞きながら思ったことは,近代という時代をどのように考えたらいいのか,ということだ。なにか都合の悪いことが起これば,法律で定めて取り締まればいい,そうでないものは放っておけばいい,というこの発想がいつのまにか当たり前になっている。では,都合の悪いことというのはだれが決めるのか,ということが問題になってくる。それはいわずと知れた「権力」にとってのご都合主義でしかない,とここは断言しておこう。もちろん,例外はいくらでもある。しかし,基本的にはそうだ,という意味で。

これ以外にもいろいろと面白いお話がふんだんにあった。それらの紹介は割愛させてもらうとして,今回のお話を伺って,これからは「麻薬」のことを考えるための一つの重要な礎を,自分のなかにつくることができた。このことがとてもありがたかった。そして,ここのところだけは忘れてはいけない,ということを教えていただいたので,安心して「麻薬」のことを考え,みずからの主張もすることもできる。まことにありがたいことであった。

岸先生,ありがとうございました。

本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Lpjvdqnu [I have my own business <a href=" http://blog.sina.com.cn/s..]

_ Ahrjhvpw [What's the last date I can post this to to arrive in time..]

_ Kxnfmlwt [I'm on holiday <a href=" http://blog.sina.com.cn/s/blog_94..]

_ Knlqdvzi [The line's engaged <a href=" http://blog.sina.com.cn/s/blo..]

_ Wnsobzto [I'll put him on <a href=" http://blog.sina.com.cn/s/blog_9..]


2008-06-16 『三教指帰』を読む。

_ 弘法太子空海の処女作『三教指帰』(さんごうしいき)を読みました。角川ソフィア文庫からでていて,加藤純隆・加藤精一訳です。現代語訳と読みくだし原文と解説とからなる初心者向けの本なので,とても読みやすく存分に楽しむことができます。

以前から気になっていた本で,いつか,必ず読んでみようと思っていた一冊です。空海がまだ24歳のときに書いたもので,空海の序文を読むと,書きたくて書きたくてどうにも止まらないので書いた,とあります。もちろん,24歳の冬に書いたというのですから,まだ,中国に留学する前の話です。

「三教」とは,儒教,道教,仏教の三つの教えのことをいいます。8世紀末の日本の若者であった空海が,この三つの教えをどのように理解し,どのような関心からこれらの教えを説こうとしたのか,とても興味がありました。もともと天才ですから,普通の若者とはわけが違います。それでも,24歳の空海がこれら三つの教えをどのように説いているのか興味津々でした。

空海は伯父の儒者から子どものころから漢学の手ほどきを受けます。そして,15歳のとき京都に行き勉学に励みます。さらに,18歳で,当時,たった一つしかなかった官学の「大学寮」に入ります。教育内容は訓詁が中心だったといいます。訓詁というのは古い文章を丸暗記する勉強の仕方です。記憶力抜群であった空海は,だれよりもはやく暗記してしまい,しかも,だれよりも深く理解したといわれています。猛烈に勉強したことも事実なのでしょう。この『三教指帰』のなかでもみずから「血のにじむような努力をした」と書いています。しかし,ただ,丸暗記するだけの勉強にはあきたらなくなってしまった空海は,この「大学寮」を中途退学してしまいます。ただ,丸暗記して出世するためだけの勉強ではなくて,ほんとうに,ものごとの真理に接近する勉強の仕方があるはずだ,と考えた空海は仏教の激しい修業の道を選びます。ある日,突然,いずこへともなく姿を消してしまいます。「大学寮」を退学してから,24歳でこの本を書くまでの間,どこで,なにをしていたのかは不明です。でも,この本のなかに,四国のあちこちの山に分け入り,だれも近づかないような山をよじ登り,その頂上で修業したりしたことが断片的にでてきます。そうとう厳しい修業をしたようです。

わたしもこの本を読む前までは,仏教のむつかしい本なのだろうなぁ,と想像していました。ところが,そうではありませんでした。この本は,言ってしまえば,空海の書いた小説です。ストーリーはいたって単純で,ある名家の息子がぐれてしまって困りはてた父親が,儒教の達人に頼んで,息子にお説教をしてくれるよう頼み込みます。はじめは,あまり乗り気ではなかったのですが,熱心に懇願され,それでは,ということでお説教をはじめます。そのお説教をたまたま聞いていた道士(道教の修行者)が,わしはそうは思わない,と言って,まったく違う立場(つまり,道教の教え)から話をはじめます。その話があまりにみごとだったので,儒教の達人も,名家の息子と一緒に師事したいと願いでます。しかし,これらの話の一部始終を家の軒先で聞いていた若い修行僧が,のっそりと現れて,二人とも考えていることが浅い,と言ってこんどは仏教の教えを説きはじめます。この若い修行僧とは,じつは,空海その人をモデルにしている,と言われている登場人物です。この修行僧がまことに弁舌さわやかで,その説く教えもみごとなもので,みんな関心してしまいます。そして,仏教こそがほんとうの教えなのだ,ということで納得してしまいます。これで,ぐれていた息子も回心して,まじめに仏教の勉強をし,修業にも取り組むようになった,というめでたい話で終わります。

わたしが驚いたのは,24歳の空海が,これほどまでに深く儒教にも道教にも仏教にも通暁していたという事実です。それはそれは驚くべきです。しかも,それらの教えを説きながら,いろいろな故事を話題にしていきます。それがまた,とてつもなく博学なのです。さすがに丸暗記の名人と思わせるに充分な内容を展開しています。

現代語訳は,かなり意訳してあって,その分読みやすいのですが,どこか,とても軽い読み物になりすぎているきらいがあります。ですから,なんだ,空海という人はこんな軽い調子の文章を書いたのだろうか,と一瞬誤解してしまいかねないほどの意訳になっています。そこで,原文の読みくだしを読んでみました。こちらを読んでびっくり仰天です。読解するのはきわめて困難な難解な文章であるにもかかわらず,そこから伝わってくる力強いことばの意味のひろがり,リズム,説得力・・・,要するに迫力満点なのです。意味がほとんどわからないのに,現代語訳を読んで内容を理解していますので,平気で読みとばしていくことができてしまうのです。それでいて心地よいのです。この文章力はどこからくるのでしょうか。もう,声に出して読んでいるだけで心地よくなるのですから不思議です。やはり,ことばには呪力がある,と認めざるをえません。ただ,現代の人間が,このような文章を書く能力を欠いているだけの話です。

ここまで書いてきて,ふと脳裏をよぎるのは,やはり,今福さんがいうところのディスクリプションとインスクリプションの違いです。しかも,最近読んだばかりの今福さんの『ミニマ・グラシア』の文章が蘇ってきます。もちろん,文章の肌合いはまったく異なりますが,今福さんのめざしている文体は,空海のそれとパラレルだということです。やはり,インスクリプションするには,相当のエネルギーが必要だと思います。そこから生み出される文章には,間違いなく呪力がともないます。たとえ意味不明であっても,ぐいぐいと惹きつけられてしまう,という共通点をもっています。たぶん,むかしの高僧のお説教というものは,ほとんど意味不明であっても,ことばのリズムや声の迫力から生まれる呪力のようなものに,無意識のうちに多くの衆生が引き込まれていったのではないか,と想像してしまいます。

わたしにはとてもできない芸当ではありますが,こういう文章・文体に感応できることは幸せなことだ,と感謝あるのみです。

まあ,騙されたと思って,一度,空海の『三教指帰』を読んでみてください。そして,その感想などお聞かせください。

本日のツッコミ(全95件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Czadhgfsjhgsjhg [http://www.buydiazepamguide.com#22367 buy valium with mast..]

_ Czahddgddsfjhgsjhg [http://www.shopambienonline.com#57489 buy ambien online ov..]

_ Czahdgsjfhgsjhg [http://www.buyingphenterminenow.com#37338 phentermine no p..]

_ Ogaydfsuysuus [http://www.purchaseambienonline.net#23118 ambien for sale ..]

_ Czahgstjhgsjhg [http://www.buyxanaxdiscount.com#49732 buy xanax no prescri..]


2008-06-18 ことしの阪神タイガースは強い。

_ 「阪神タイガースはなんでこんなに強いの?」と野村監督に言わせるほどの快進撃がつづく。ことしの阪神はだれも予想しなかったほどの強さだ。開幕前は,上位に食い込めるかどうか,という程度の評価しかなかった。でも,盲目的ファンとしてのわたしの評価は違った。ことしこそ優勝である。60年間,負けても負けても阪神ファンとしての貞操を守りつづけてきた熱狂的ファンの願いは,毎年のことながら,ことしこそ優勝である。どんなことがあっても阪神の優勝しか考えない根っからのトラキチである。だから,ほんとうに滅多に巡ってこない「強い阪神」の復活は,涙がでるほど嬉しい。ことしの阪神タイガースの大活躍に,わたしは大満足だ。

しかも,驚異的な勝率なのだから,たまらない。今日も勝ったので,42勝21敗。ちょうど,勝ち星が負けの倍である。つまり,3連戦を2勝1敗で戦ってきた勘定となる。こうなると,選手たちも気分よく戦っているだろうと思う。監督もコーチも安心して選手たちを信頼することができる。選手みんなが,それぞれに結果を出してくれているのだから。もちろん,不調で悩んでいる選手もいる。今岡がそのいい例だ。しかし,そのうちかならずカムバックしてくるに違いない。そうなれば,阪神のピンチヒッターは相手チームの脅威となろう。なんといっても僅差の競り合いに強いのは,この代打陣の充実にある。加えて,ゲーム終盤に登場する押さえの切り札が絶品だ。6回までに1点リードしておけば,あとは任せておけばいい。

ことしの阪神にカンフル剤的役割をはたしているのは,やはり,新井であろう。かれの加入によって打線が安定し,金本の輝きが増した。それが相乗効果を生んで,他の選手たちに波及している。鳥谷をあそこまで下げて打線が組める,この余裕。これから本格的な暑さがやってくる。この暑さに強い金本にとっては,いよいよ本領発揮のチャンス到来である。そうなれば,新井だって黙ってはいないだろう。となれば,他の選手たちも奮い立つ。ああ,想像しただけで胸が熱くなってくる。

シーズンも後半に入れば,阪神タイガースはますます強さを発揮し,とどまるところを知らないチームになりそうだ。優勝決定のマジックがつきはじめるのも,かなり早くなりそうだ。マジックがつきはじめたら,必ず,甲子園に行こう。ことしこそ,いや,ことしだけは,なにがなんでも行かねばならない。

なぜって?

理由は簡単。つぎの優勝まで20年も待ってはいられない。第一,命が持たない。ただ,それだけ。

本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Wfujdtkh [I'll put him on <a href=" http://blog.sina.com.cn/s/blog_9..]

_ Pujctvdl [I'd like to open an account <a href=" http://blog.sina.com..]

_ ciprofloxacn [d, 206277 http://icas-network.com/ diflucan, http://conti..]

_ 500 antabuse buy mg [d, 206277 http://icas-network.com/ diflucan medication, h..]

_ Yjbezvhf [I don't know what I want to do after university <a href=" ..]


2008-06-19 ブログが長すぎる?

_ 親しい友人から,ブログが長すぎる,と忠告を受けた。もっと,短く,パンチのあることを書け,と。

さて,困った。わたしには詩人のような直感力も感性もない。だらだらと饒舌に語ることしかできない。さて,困った。

少し,考えることにしよう。

本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Ixotzhax [Sorry, I ran out of credit <a href=" http://blog.sina.com...]

_ Jyalsjts [Very Good Site <a href=" http://blog.sina.com.cn/s/blog_98..]

_ Jrcmsmrl [What sort of work do you do? <a href=" http://japanbusrape..]

_ Ncckrwdk [Incorrect PIN <a href=" http://blog.sina.com.cn/s/blog_981..]

_ Nqbpmmdc [I live here <a href=" http://blog.sina.com.cn/s/blog_942bf..]


2008-06-20 恩寵のめばえるスポーツを。

_ 今福さんの『ミニマ・グラシア』のなかの「戦争とイーリアス」を読んで考えたこと。

お互いに深い友情に結ばれたり,感謝の気持ちがめばえたり,神の恩寵を感じ合えるようなスポーツ文化はいかにして可能か,ということ。あるいは,勝者も敗者も超越してしまうような,生死をさまようほどの激しい闘いを経て,そのさきにほのかに浮かび上がってくる「恩寵」はいかにして可能か・・・・。

本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Lhkqbrwv [Could you ask him to call me? <a href=" http://blog.sina.c..]

_ Kozafvsuyxyud [http://www.buytopamaxnow.com#74988 topamax side effects in..]

_ Kozafvsuyxyud [http://www.buytopamaxnow.com#74988 topamax dosage migraine..]

_ Wlmberrb [Will I get travelling expenses? <a href=" http://blog.sina..]

_ Kozafvsuyxyud [http://www.buytopamaxnow.com#74988 topamax liver - topamax..]


2008-06-21 美の原則(ニーチェ)

_ 「力が恩寵を垂れ,可視の世界に降りてくるとき,それは美となる」とニーチェはいう。

このときの「力」とは,power でもforce でもなく,ドイツ語のMacht のことだ。Macht は,動詞のmachenが原型で,それが名詞になったことばである。machen は英語でいえば,make に相当する。つまり,「つくる」「なす・する」「なる」「ならせる」「せしめる」など,その意味は多様である。しかし,その基本は「つくる」ことにある。「力」の原点には「つくる」という原初の意味がある,と考えていいだろう。

だとすれば,「Machtが恩寵を垂れ,可視の世界に降りてくるとき,それは美となる」という意味が,わたしにはよく理解できる。つまり,「美」を生み出すものの原点は「力」(=Macht=ものをつくりだす力)にある,ということになるから。

ニーチェのいう「力への意志」(der Wille zur Macht)をこのように解釈したい。けして,「権力への意志」(der Wille zur Gewalt)であってはならないから。

本日のツッコミ(全95件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Czahddgddsfjhgsjhg [http://www.shopambienonline.com#57489 buy ambien online ch..]

_ Czahdgsjfhgsjhg [http://www.buyingphenterminenow.com#37338 phentermine no p..]

_ Ogaydfsuysuus [http://www.purchaseambienonline.net#23118 ambien online bu..]

_ Czahgstjhgsjhg [http://www.buyxanaxdiscount.com#49732 xanax no prescriptio..]

_ Ogayusysuuas [http://www.buydiazepamhere.com#14128 buy cheap valium onli..]


2008-06-22 天才とは努力しうる「才」

_ このごろは,むかし読んだ本の一節が,ふいをついて脳裏に浮かんでくることがある。そのことばの一つが,天才とは努力しうる「才」,というもの。このことばは,白州(州はさんずいのついたものが正しい)正子と友枝喜久夫(能楽師)との対談のなかにでてくる。凡才は「努力」ができないのだ。なんでもいい,長い間,一つの道に全身全霊をこめて打ち込む「努力」ができること,これこそが「天才」の証。

人生の最後に咲いた花こそ「まことの花」である。

60の手習い・・・60歳になって,それまでに積み上げてきたものを,もう一度,初心に立ち返って稽古し直すこと。

頭3分,運動神経7分・・・頭でっかちは駄目。からだが勝手に動きはじめることが大事。

こんなことばが,たしか,この対談のなかで語られていた,と思う。この歳になってやっと少しだけわかるような気がする。少々,遅きに失した感はあるが・・・。

本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Rvouifyi [Insufficient funds <a href=" http://blog.sina.com.cn/s/blo..]

_ Yrkdvira [What do you like doing in your spare time? <a href=" http:..]

_ Piuhssce [I'm a housewife <a href=" http://blog.sina.com.cn/s/blog_9..]

_ Slzutgqt [I'll call back later <a href=" http://blog.sina.com.cn/s/b..]

_ Yyazhcez [Will I have to work on Saturdays? <a href=" http://blog.si..]


2008-06-24 浅見俊雄先生を囲む会。

_ 昨夜は,「浅見俊雄先生を囲む会」に参加して,とても面白い会話を楽しむことができました。この会の幹事役をしている藤原豊樹君のお誘いがきっかけでした。この会は,浅見先生のお弟子さんたちが集まる,いわゆるバイオメカニックスの研究者たちの集団です。そこに文化系のわたしを呼んで,異種格闘技のようなバトルをやってみたら・・・というのが趣旨でした。

久しぶりにお会いした浅見先生が,予想以上にお元気で,こんな風にわたしもなりたいとこころから思いました。わたしのこれからの努力目標です。また,お弟子さんたちも,いきいきとした顔をしていて,みなさん成長したなぁ,と感動しました。

この会での発見は,いわゆる実験系の研究者たちが,意外にも,思想・哲学の必要性をつよく感じている,ということでした。それに引き換え,文化系の研究者たちはなんと鈍感なんだろうと,深く反省しているところです。これからはもっと意をつよくして,多くの人に向けて,思想・哲学の必要性を説いていこうと思うようになりました。

この会は,これからもつづけてやっていく,ということですので,大いに楽しみたいと思います。そして,異種格闘技のほんとうの醍醐味が味わえたら最高だと思います。また,これをやっていかないと,文化系も実験系も駄目になってしまう,としみじみ思いました。

この会はだれでも参加できますので,ふるってご参加ください。

本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Jsmpclrd [What do you do? <a href=" http://mameydaon.blog.cz/ ">Pret..]

_ Myevehxx [Punk not dead <a href=" http://patusyora.blogoak.com/?pos..]

_ Jcisbvsv [Children with disabilities <a href=" http://freehentairape..]

_ Tfcsprlq [How many days will it take for the cheque to clear? <a hre..]

_ Goishumx [I like it a lot <a href=" http://ytudycyhiq.posterous.com ..]


2008-06-25 全日本に出場する選手の太極拳の稽古。

_ 7月11日から13日まで開催される太極拳の全日本選手権に出場する選手の稽古があるので,参加しませんか,と李老師から誘われました。喜び勇んで,今日の夕刻(18:30〜20:00),行ってきました。

さすがにレベルの高い稽古で,興奮しながら,あっという間の1時間30分でした。また,ふだんの稽古では気づかなかったこともたくさん発見できて,大満足して帰ってきました。

結論は二つ。李老師のレベルの高さを思い知らされたことが一つ。もう一つは,太極拳をするからだ(股関節をゆるめることのできるからだ)をわがものとすることとの大変さ,です。

この間も,李老師が,ナショナル・チームの選手たちの稽古を指導中に「右大臀筋の肉離れ」を起こしてしまった,と笑っていましたので,もう歳なんだから現役の選手に手本なんか見せてはいけません,と偉そうにわたしは忠告までしていました。が,今日の稽古をみて,この発言を取り消します。まだまだ,余裕しゃくしゃくで,どうぞこれからも手本を見せてやってください,と言い直します。

どこがどのように凄いのか,というのはことばになりません。が,とにかく,李老師の動きは別格です。ゆったりとした動きで,しかも柔らかい,にもかかわらず力強い。まさに「行雲流水」ということばがそのまま当てはまる,みごとなものです。終わりに,わざわざわたしのためだけに「孫式」をやってみせてくれました。これは,もう,気持ちいい,というひとことでしか表現できないような表演でした。やっている人,本人も気持ちいいでしょうが,見ているわたし自身も気持ちいいのですから,不思議です。

これでまた,太極拳を考えるための地平が一つひろがりました。太極拳は奥が深い。知れば知るほど,奥が深い,ということがわかってくる。李老師がいまも進化をしつづけている現場に立ち合っていられる幸せに感謝あるのみです。ほんとうに,太極拳に出会ってよかった,としみじみ思いました。

今日はまた,忘れられない日になりました。謝謝,李老師。

本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Pushienx [I like watching football <a href=" http://bieryoe.blogoak...]

_ Pywoohml [Until August <a href=" http://oayseni.blogoak.com/?postarc..]

_ Vjsdbbok [I work for a publishers <a href=" http://esariyrib.blog.cz..]

_ Cxucogcd [What sort of music do you like? <a href=" http://freerapec..]

_ Tafdvtxj [I'd like , please <a href=" http://konicusate.blog.cz/ ">L..]


2008-06-28 講演「スポーツ情報学と図書館」の反省

_ 昨日は,体育系大学付属図書館連絡協議会というところの依頼で,大阪体育大学で講演をしてきました。会場となった大阪体育大学に立派な図書館棟ができたので,それを記念して。同時に,この連絡協議会発足20周年を記念して,とのことでした。こんな晴れがましいところに招かれたのですから,ありがたい限りです。わたしとしては,かなり気合いを入れて準備をしたつもりでしたが,会場の雰囲気に圧倒されてしまったのか,それとも,しばらくレクチュアから遠のいていたからか,なかなか調子がでてこなくて,ようやくエンジンがかかったころにはタイム・オーバーしていました。まことに申し訳ないことをした,と深く反省。

このままでは許されない(自分自身に対して)ので,この講演で言いたかったことを,きちんと文章にしてお詫びをしろ,と自らに厳罰を課すことにしました。できるだけ早い時期に,つまり,ほとぼりが冷めないうちに文章にしておこうと思います。

じつは,『序説スポーツ情報学』というタイトルの本を出そうという企画が以前からありますので,その中に加えられるような内容の文章を残しておこう,という秘めた企みもあります。この講演をとおしてはっきりしたことは,「スポーツ情報」というものの内容や守備範囲を,口頭でわかりやすく説明することの困難さでした。理由は簡単です。まだ,充分に思考が練り上げられていなかった,というただそれだけです。こういう問題は,何回も何回も繰り返し語り,かつ,文章を書きながら思考を深めていくことによって,内容の精度が高くなっていくのですから。努力が足りない・・・と反省。

講演の途中から,ずっと頭のなかで逡巡していたことは,ヴィジョナリー・スポーツの具体的内容を「情報化する」ということをどのように説明すればいいのか,ということでした。仕方がないので,ヴィジョナリー・スポーツということばを用いないで,それに近い領域のことを,比較的説明しやすそうな具体例をあげて・・・という作戦に切り換えました。これがどこまで成功したかは,いまのわたしには自信がありません。

ので,やはり,このあたりのことは,いささか難解になっても文章で挑戦してみようというわけです。なんとか,頑張りますので,講演を聞いてくださったみなさん,どうかお許しを。

本日のツッコミ(全100件) [ツッコミを入れる]

Before...

_ Idkzksia [Insufficient funds <a href=" http://ufyycihyk.blogoak.com/..]

_ Frmafchi [About a year <a href=" http://apihadidi.blog.cz/ ">Free Lo..]

_ viagra køb [d, 206287 http://ferrarauno.info/ viagra, http://dasf.biz..]

_ Foqotteu [Have you got any ? <a href=" http://metamocar.blogoak.com/..]

_ Ssudrtnd [What are the hours of work? <a href=" http://uymyrubo.blog..]


日記内検索

最近の更新